アニフ村近況
昨年の11月上旬、アニフ村を訪れる機会に恵まれた。
この日はウィーンからの日帰り日程で、早朝にウィーン西駅をウェストバーンで出発した。
朝から濃い霧に覆われていて、リンツを過ぎても外の風景はハッキリしなかったが、ザルツブルク到着直前に、見事に晴れを渡って晩秋の風景が広がった。
駅前広場よりアニフ行きのバスに乗り、お昼前にはカラヤンの眠る「アニフ教会」に着くことが出来た。
前回に訪れたときから感じたことであるが、アニフ村は大きく変貌している。新しい建物が次々に建てられ、交通量も一段と増している。
アニフに向かう、ウンタースベルク行きのバスも2輌編成となっていて新型車輌で運行されている。
何よりも驚かされたのは、カラヤンの墓所のすぐ後ろ側、隣接する農家の休耕地に新しく住宅が建設中であったことだ。
この場所は、アニフ教会側から見ると一段低くなっていて、夏場は草が生えているものの、冬場は地面がむき出しになっていて、作物も植えられていない休耕地と思われ、アニフ村に通い始めた1989年から変ることがなった土地だ。
今頃は建設中の住宅も完成していて、どなた方が入居されているかもしれない。
ザルツブルク市街地に戻る、上りのバス停も新しく大きくなっており、停留所自体の位置も2輌編成に合わせて、おおきく前方にとられている。
【アニフ教会前広場に建つカラヤンの胸像】
一昔前からアニフ村を知る者にとって、村の発展は喜ばしいことではあるが、カラヤンの墓所は、いつも静寂の中にあって欲しいと望むばかりだ。