1932年の夏、カラヤンは生まれ故郷ザルツブルクの「モーツァルテウム音楽院」のサマーセミナーで、クレメンス・クラウス教授の指揮講習会で助手を務めた。
この時、音楽院の正面玄関で撮られた記念写真が残されている。
中央が40歳のクラウス教授で、カラヤンは左手前列で右手をポケットに入れて正面を見据えている。
対の位置にいる、白の服で左手をポケットに入れているのは、カラヤンより4歳年下のエーリヒ・ラインスドルフである。
この時、カラヤンは25歳でウルム歌劇場に赴任していたが、夏休みの間はザルツブルクの両親のいる実家に帰っていたようである。