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カラヤン 最後の映像

カラヤンは亡くなる5ヶ月ほど前に、ウィーン・フィルとニューヨークのカーネギーホールで3回の公演を行なった。

このニュース映像はこの時のもので、現在確認できるカラヤンの最後の映像と云うことになる。

わずか1分ほどの短い映像だが、眼光鋭く、両腕も高く振り上げて、ブルックナー交響曲第8番の第4楽章・終結部をリハーサルするカラヤンの勇姿を見ることが出来る。

【公開リハーサル音源】 ワーグナー/ジークフリート牧歌

 

1988年3月27日にザルツブルクイースター音楽祭後援会・会員向けに行なわれた公開リハーサルの音源、ワーグナージークフリート牧歌を確認した。

 この音源はオーストリア・第1ラジオで2014年7月に「カラヤン没後25年番組」として放送されたものである。

http://oe1.orf.at/programm/377251

通常の公開リハーサルでは、カラヤン自らマイクを持って客席の会員にわかりやすく、曲目を解説しつつリハーサルを行なうのだが、このジークフリート牧歌は一度も止めることなく全曲を通して演奏されている。

また、1987年4月12日には、この年の公開リハーサルが行なわれており、R.シュトラウス交響詩ドン・キホーテ」のリハーサル音源が存在する。

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この4枚の写真は、年次は判らないがイースター音楽祭での公開リハーサルのものである。

1988年のジークフリート牧歌が確認されたことで、カラヤンの生涯演奏会回数は3533回(幼少期のピアノ演奏会は除いて)となった。

 

 

 

 

【新刊】カール・レーブル 「僕は奇跡なんかじゃなかった」 音楽之友社

音楽之友社よりカール・レーブル著/関根裕子訳「ヘルベルト・フォン・カラヤン 僕は奇跡なんかじゃなかった-その伝説と実像-」【ISBN978-4-276-20379-2 C1073】が刊行された。

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著者のカール・レーブルは1930年生まれで2014年にお亡くなりになっている。

原書は2014年にウィーンの Seifert Verlag より刊行されており、1978年に書かれた "Das Wunder KARAJAN" (「奇跡のカラヤン」)の新装版にあたる。

特に目新しい記述もなく新鮮みに欠けるのだが、カラヤンの誕生日を1908年4月6日としていることには驚かされる。

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原書が手元になく、オリジナルがどう書かれているか確認できないが、これほどの有名人の生年月日を違えるのは、どのようにすればこのような結果になるか判らない。

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この写真はカラヤン最後の写真として、89年7月に撮影された「仮面舞踏会」リハーサル合間のものである。

白い線の入ったトレーニングウェアである。

『宗教曲 & 合唱作品録音集』

ドイツ・グラモフォンより5つ目のボックス・セットとして、『宗教曲 & 合唱作品録音集』のリリースが予告されている。

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DGG 4797060

全29枚セットといままでのボックス・セットに比べると小さいようだ。

内容は以下の通りである。

◎CD 1 モーツァルト:レクイエム
ヴィルマ・リップ(ソプラノ), ヒルデ・レッセル=マイダン(アルト), アントン・デルモータ(テノール), ヴァルター・ベリー(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル

[録音]1961年10月5~12日


◎CD 2 ブラームス:ドイツ・レクイエム
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), エーベルハルト・ヴェヒター(バリトン), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル

[録音]1964年5月16~18日


◎CD 3-4 ハイドン:オラトリオ『天地創造
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール), ヘルマン・プライ(バリトン), キム・ボルイ(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1965年8月29日 ザルツブルク.ライヴ


◎CD 5-6 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ), フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール), ヴァルター・ベリー(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル

[録音]1966年2月21~28日


◎CD 7-8 ハイドン:オラトリオ『天地創造
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), クリスタ・ルートヴィヒ(コントラルト), フリッツ・ヴンダーリッヒ(テノール), ヴェルナー・クレン(テノール), ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン), ヴァルター・ベリー(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル

[録音]1966年2月22~28日、1968年9月26~30日


◎CD 9-10 ヴェルディ:レクイエム
ミレッラ・フレーニ(ソプラノ), クリスタ・ルートヴィヒ(コントラルト), カルロ・コッスッタ(テノール), ニコライ・ギャウロフ(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル

[録音]1972年1月3~5日


◎CD 11-13 J.S.バッハ:マタイ受難曲
ペーター・シュライアー(エヴァンゲリスト), ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(イエス), グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ)、クリスタ・ルートヴィヒ(コントラルト)、ホルスト・ラウベンタール(テノール)、ヴァルター・ベリー(バス)、ウィーン楽友協会合唱団、ベルリン国立合唱団少年団員、ベルリン大聖堂聖歌隊少年隊員, ベルリン・フィル

[録音]1971年12月14日、1972年1月5~7日、2月14日、6月7~26日、7月1日、11月1日


 ◎CD 21-22 ハイドン:オラトリオ『天地創造
 エディト・マティス(ソプラノ), フランシスコ・アライサ(テノール), ジョゼ・ヴァン・ダム(バス), アン・マレイ(アルト), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1982年8月18日 ザルツブルク.ライヴ


◎CD 23-24 ブラームス:ドイツ・レクイエム
バーバラ・ヘンドリックス(ソプラノ), ジョゼ・ヴァン・ダム(バリトン), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1983年5月4~8日


ブルックナー:テ・デウム
ジャネット・ペリー(ソプラノ), ヘルガ・ミューラー=モリナーリ(アルト), エスタ・ヴィンベルイ(テノール), アレクザンダー・マルタ(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1984年9月22日


 ◎CD 25-26 ヴェルディ:レクイエム
アンナ・トモワ=シントウ(ソプラノ), アグネス・バルツァ(メゾ・ソプラノ), ホセ・カレーラス(テノール), ジョゼ・ヴァン・ダム(バス), ウィーン国立歌劇場合唱連盟, ソフィア国立歌劇場合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1984年6月5~13日


◎CD 27 モーツァルト:戴冠ミサ曲
キャスリーン・バトル(ソプラノ), トゥルデリーゼ・シュミット(アルト), エスタ・ヴィンベルイ(テノール), フェルッチョ・フルラネット(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1985年6月29日 ヴァチカン.ライヴ


◎CD 28 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
レッラ・クベッリ(ソプラノ), トゥルデリーゼ・シュミット(アルト), ヴィンソン・コール(テノール), ジョゼ・ヴァン・ダム(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ベルリン・フィル[録音]1985年9月25~29日


◎CD 29 モーツァルト:レクイエム
アンナ・トモワ=シントウ(ソプラノ), ヘルガ・ミューラー=モリナーリ(アルト), ヴィンソン・コール(テノール), パータ・ブルシュラーゼ(バス), ウィーン楽友協会合唱団, ウィーン・フィル

[録音]1986年5月26日~6月1日

発売は2017年2月28日が予定されている。

モーツァルト/ピアノ協奏曲第21番・第2楽章

1978年6月、カラヤンベルリン・フィルはスイスでの公演を終えてフランスのパリで3回の演奏会を持った。

6月24日はパリ・テレビのスタジオでの演奏会で、映像栄えする作品やカラヤン馴染みのソリストを迎えての作品が演奏された。

このモーツァルトのピアノ協奏曲第21番はアレクシス・ワイセンベルクを迎えての演奏だが、第2楽章はカラヤン自身がピアノに向かった珍しい映像である。

カラヤンが幼年期よりピアノの習得を学んでいたことは伝記などで語られているところだが、指揮者になってもチェンバロを弾くことがあり、レコーディングや映像作品に記録されている。

パリ・テレビの特別コンサートは、ヴェルディ/歌劇「運命の力」序曲にはじまり、最後のムソルグスキーラヴェル)/組曲展覧会の絵」より「キエフの大門」まで、司会者との対談などをはさみ、全11曲が演奏された3時間近い番組となった。

フランスでこのような特別な企画が実現したことは、カラヤンの側近であったミシェル・グロッツの手腕が発揮されたものと思われる。

 

「ショスタコーヴィチを見舞う死の乙女」

カラヤンの長女イザベルが、今月サントリーホールで「一人芝居」を公演する。

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11月19日(土曜日)の予定で、ザルツブルクイースター音楽祭 in JAPAN 
の公演中、サントリーホール・ブルーローズで行なわれる『ショスタコーヴィチを見舞う死の乙女-不安についてのコラージュ』というタイトルでの一人芝居である。

www.suntory.co.jp

詳細はサントリーホールのホームページをご覧いただきたい。

また、イザベルからのメッセージは下記のサイトで見ることが出来る。

http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/feature/salzburgeasterfest/pdf/isabelkarajan.pdf

2012年8月に行なわれた「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」での、オネゲル/「火刑台上のジャンヌ・ダルク」の以来の日本での公演になる。

ベルリン・フィルとの最終演奏会

1989年3月に行なわれた、「ザルツブルク復活祭」でのベルリン・フィルとの共演が、カラヤンにとってこのオーケストラとの最期の演奏会になった。


3月27日18時30分より祝祭大劇場で演奏された、ヴェルディ/レクイエムの時のことである。


ソリストはアンナ・トモワ=シントウ(S)、アグネス・バルツァ(Ms)、ヴィンスン・コール(T)、パーター・ブルチュラーゼ(Bs)、ウィーン楽友協会合唱団という布陣であった。

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この日の録音は、会場客席で撮られたプライヴェート録音が存在するのだが、終曲の "Libera me" が消えるように終わったのち、客席の片隅からパラパラと拍手が起こるのだが直ぐに止んでしまう。


その後しばらくあって指揮台付近ではコツコツと靴音が聞え、そのあと楽員達が立ち上がり解散するところまでが録音されている。

 

この演奏会の新聞報道では、演奏中からカラヤンの顔面は蒼白で、終演後にパラパラと起こった片拍手はカラヤン自身が手を挙げて制止ししたと伝えられている。
また、一度舞台から下がって再び登場することはなかったとも伝えられている。
コツコツ聞える靴音はステージ・マネージャー(カラヤンの介添え役の方)が出てこられ、カラヤンをつれて下がったときのものと考えられる。

 

いつもなら終演後は熱狂的な拍手が続くのが常であって、宗教曲の場合でも拍手は起きているだが、この演奏会の録音は違う様子を記録している。

 

3月21日の同じ曲目での演奏会録音はオーストリア放送協会でオン・エアーされた録音が存在するが、やはり拍手は起こるが止められている。
その後、再び拍手が起こるが止められ、それが何度か繰り返されている。

 

3月27日の拍手は1回切りである。それもごくわずかな人によって、ほんの数秒である。

 

1938年4月8日にベルリン・フィルを初めて指揮してから、1525回目の演奏会であった。この演奏会の写真は未だに見たことがない。