ザルツブルク音楽祭・初登場
今年もザルツブルク音楽祭が開幕している。
Salzburger Festspiele – 18. Juli bis 30. August 2015
カラヤンの初登場は1933年で25歳の年であった。
戦後は公式に資料が残るのは1948年と1949年の年で、1957年以降は毎年の参加であった。
ただ1933年の初登場は、モーツァルテウム音楽院管弦楽団による、パウムガルトナー作曲の音楽劇「ファウスト」の付随音楽のみを指揮した事になっていて、プログラムをみると、カラヤンの名前の前にはもう一人の指揮者名があり、ダブル・キャストであったことが判る。さらに名前の表記も "Heribert von Karajan" になっている。
この年は、R.シュトラウスが「フィデリオ」、ワルターが「オルフェオとエウリディーチェ」「トリスタンとイゾルデ」と「魔笛」、クレメンス・クラウスが「ばらの騎士」「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」と「影のない女」を指揮しており、オーケストラ・コンサートではウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を R.シュトラウスとワルターが「モーツァルト・プログラム」を、さらにワルターはマーラー/交響曲第4番ほかとヴェルディ/「レクイエム」を、そしてクレンペラーがブルックナー/交響曲第8番などを指揮しているので、カラヤンは時間の許す限り、これら巨匠たちが指揮する演奏会に接していたと思われる。